看護記録虎の巻

SOAP形式が理解できず看護記録を苦手としている人は多い

記載する時に注意することは?

記載する時に注意することは?
看護記録が苦手な人は意外と多い

看護記録が苦手な人は意外と多い

「看護記録をきちんと書いているつもりなのに他の看護師に内容が伝わっていない」と悩んでいる人も少なくありません。なぜ他の看護師に内容が伝わらないのでしょうか。考えられる理由は次の5つです。

内容が伝わらない理由とは

内容が伝わらない理由とは

まず1つ目は、患者さんから聞いた話を時系列に関係なくそのまま書いていることです。情報の取捨選択がされていないため無駄な情報も多く含まれており、その結果、何がどうなったのか分からなくなってしまうのです。
2つ目は、目から得た情報だけを書いていることです。患者の状態を書く際は、「前日と比べてどうなのか」や「この後変化はありそうなのか」といったように、前後の状態を書いておくと判断材料も増えるため、今後の治療にも役立ちます。見たままの状態をそのまま書くのも間違いではありませんが、前回と比較できる視点があった方が次の人が読みやすくなります。
3つ目は、メモしたことをそのまま順番に書いていることです。SOAPの「A」や「P」に沿って書かれていないため、読みにくくなってしまうのです。そもそも、「A」や「P」自体がないケースもあります。これは看護記録の内容が伝わらない理由の4つ目になりますが、「A」や「P」がなければ、患者の主張と看護師の客観的情報しかありません。それでは何が問題なのかも分からないため、今後の治療計画を立てることもできなくなってしまいます。
5つ目は、問題点が何か明確に分からないことです。「患者の状態が良くなっているのか、それとも悪くなっているのか」「状態は変わらず横ばいなのか」「これから状態はどうなりそうなのか」などの変化を書くことで今後のケアにも役立ちます、また、自分以外の看護師がケアする場合は看護記録を読みながら必要な処置を想像しています。スムーズにケアできるように、具体的に分かりやすく書いておかなければなりません。

看護記録にはすべて書かれている

看護記録にはすべて書かれている

看護記録にはその患者のすべての情報が書かれています。また、患者の問題を解決するために看護師の思考過程と実際に行ったケアの内容も記入されている、重要な文書です。他の看護師が見ても分かりやすいように書くことは容易ではありません。しかし、考えながら書く訓練をすることによって、行うケアの内容が根拠のあるものとなりますし、いざという時に自分を守る武器にもなります。いつまでも「看護記録は書き方が難しい」と苦手意識を持ったままだと上達しません。自信を持ってどんどん書いていきましょう。書いていくうちに自分なりのやり方が身につき、スムーズに書けるようになります。

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